上からくるぞ|『黒い家』
人を操る魅力をめぐる人間の狂気を描いたホラー。通時代的な犯罪心理ってのはあるのか、環境汚染は人間を狂わせるか。やや強引な展開もある、終盤の追跡劇は抜群にスリリング。『新世界より』にも通じる、状況を動かして読ませる巧さがある。
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人を操る魅力をめぐる人間の狂気を描いたホラー。通時代的な犯罪心理ってのはあるのか、環境汚染は人間を狂わせるか。やや強引な展開もある、終盤の追跡劇は抜群にスリリング。『新世界より』にも通じる、状況を動かして読ませる巧さがある。
巨匠の名声に身構えつつ作品群を巡るうち、時代ごとの変化よりも、線と面への執着、ぎこちない手足が気になってくる。展示演出の遊びも含め、天才像をありがたがるより、自分の目で違和感を拾うことが面白い展覧会。
やけっぱち親父のバッド・トリップロードムービー。薬物乱用防止啓発映画のあらたな金字塔。アイデンティティを失いつつある私たちは、そもそもない(身も蓋もない)はずの目的を探す旅に出る。得られるものは何か。新たな人生だ。
アウシュビッツの隣には、きれいな庭園。小川のせせらぎに身を任せ、休日を楽しむ穏やかな家庭。その記録。聞こえるようで聞こえない呻き。あまりに美しい情景に、何も言うことはない。ほんとに何も言うことはない。何も聞こえないので。
交互する3つの時代。嘘っぽく不穏な過去と未来。ただ不穏な現代社会。人間とその本性、あるいは世界の安全と我々の安心を巡るモチーフを手がかりに、けものがどこにいるのか、いたのか、いるべきなのか否かを議論する。
夏といえばホラー。ホラーといえば法螺話。嘘からでた誠。嘘のようなホントの話。なんでも続けてれば何かしらの花が開くというが、いいことばかりでもなさそうだ。極楽へ至らない者だらけ。
藤井聡太が現実をバグらせたことで、将棋マンガは詰んだのでは――。そんな筆者の傲慢ともいえる懸念は、どうやら杞憂だったらしい。マンガはまだまだ一筋縄ではいかない。現実とフィクションは、いつだって形勢互角なのである。
他人のAI出力文にそそられないのはなぜ?答えを知ったマラソン中継ほど退屈なものはない。人が本当に求めているのは「正解」ではなく「迷う道中」なのかも。そんな思考の迷走にAIを1滴垂らした、人類による人類のための試行錯誤。
北欧ノワール『オーレ殺人事件』。雪景色は荒くも美しく、事件はほどよくしょうもなく、人間関係はほどほどに。全5話でサクサク楽しめる。レクサスは爆破できなかったっぽい。傷心休暇のハードワーカー、カーラの明日はどっちだ。
家族とその酸っぱい事情を積み重ね、子供、責任、赦しを描く『時には懺悔を』。事件を解決する探偵自身の家庭は。「懺悔」とは誰が誰にするものなのか。人を赦すのは時間なのかもしれないですね。